生き方を語り合う事業「X-エックス-」Mi6 代表川元氏に聞く、起業とこれからの時代の「生き方」【後編】

生き方を語り合う事業「X-エックス-」Mi6 代表川元氏に聞く、起業とこれからの時代の「生き方」【後編】

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「欲しがられる人材になりたい人が集まるプラットフォーム」である、『PILES GARAGE』。企業を”個”の力で支える、「杭(PILES)」のような人材を育てる「場所(GARAGE)」として、「欲しがられる人材」とはどのような人材であるのか、様々な人のお話を聞くことで改めて考えてみようと立ち上げたこの対談企画。

 

今回は、株式会社Mi6 代表取締役の川元浩嗣氏にお話を伺いました。株式会社Mi6(以下、Mi6)では、 – 世界を変える第3の繋がり – をコンセプトに、大企業の個人とベンチャー経営者が「生き方」という深層で繋がる月額会員制のコミュニティ「X-エックス-」をメインに展開しています。

 

今回対談させて頂いたMi6代表の川元氏は、大手都市銀行・系列VCで計9年勤務後、独立しMi6を設立されました。大手都市銀行からの独立の背景には、どのようなきっかけと想いがあったのでしょうか? そんなお話を伺いながら、弊社代表の柴田と「生き方」について議論を交わしていただきました。

 

この後編では、「未来の子どもたちに向けて」「未来のことを心配して挑戦しないなんて超ナンセンス」「家に帰った瞬間にHPがゼロになる生き方」など、前編に続き「生き方」という深いテーマについての対談です。ぜひ、お楽しみください。

 

以下

川元:株式会社Mi6 代表取締役社長 川元 浩嗣

柴田:株式会社mannaka 代表取締役 柴田 雄平

 

未来の子どもたちに向けて

柴田

僕は自分の子どもには小学生のうちに、労働生産性で働くという考え方をやめさせたいと思っているんですよ。例えば、最初は、肩たたきを1時間やったら50円のお小遣いをあげます。これはいわゆる、時給換算型の労働になっているじゃないですか? それから、ハウツーを教えてあげて肩たたきが30分でもクオリティが高かったら100円あげるというパターンにしようと思っているんです。そして二人で肩を叩くと200円になるということから「組織」というものを覚えさせることができます。そしてそのうち、ハウツーが進化して、新しいプランを考えてきて、新しい肩たたきをしたら、300円あげるというお小遣い制度を考えています。

 

これは守破離(しゅはり)の話と似ていると思っているんです。まず、型を守る。そして、自分でこれを崩し、そこから自分の道を歩んでいきます。こういうことを若い世代の子たちにもっとやってあげたいと思っているんですよ。こういったクリエイティブの教育についてどう思いますか?

 

川元

子供が自分で守破離を考えていくという発想がとても面白いですね。ちなみに、モチベーション3.0的な考え方でいくと金銭報酬は長期的には意欲を減退させるので、めちゃくちゃ褒めるなどの意味報酬を設定するとさらに面白いかもしれませんね。

僕は、ミクロを変えていくことで、結果的にマクロが変わっていくと考えています。だから、まずは自分の家庭から変えていきたいなと思っています。それが連鎖して、結果的にマクロが変わるのではないかと思います。今、僕は学校に行くこと自体がそもそも必要なのか? という疑問を持っています。僕自身は大学を出て、会社に就職して、という流れでここまできたんですけど、経験したからこそ思うのが、今までクリエイティブな発想の天井を感じていて、そこのタガを外すのに時間がかかったなということです。

 

僕が起業したのは32歳のはじめなので、社会人を10年経験してから起業したわけなんです。遅い早いの話ではないんですが、もっと早くてもよかったなとも思っているんです。決して、過去を変えたいということではなく、僕が歩んできた道はそれはそれでよかったと思っています。ただ、自分の子どものことを考えた時に、最初からクリエイティビティを阻害せずに自由に伸びていく土台があったら、人生がどうなっていくのかがもっと楽しみ。自分の娘たちにはそっちに行ってほしいなと思っていますね。

 

やりたいことがあったらなるべく応援をしたいです。でも、別に親が全部お金を出さなくてもいいと思っているんですよ。やりたいんだったら、稼ぎなさいと。自分で稼いでもいいし、奨学金とかでもいいし、本当にやりたかったら何かを見つけると思うんですよね。

 

これは「X-エックス-」でも一緒なんですけど、その人が持っている「好き」とか「やりたい」の奥にある根源的な原動力を大切にしていきたいんです。大人でも子供でも年齢にかかわらず、クリエイティブ主体の教育の方が人間は幸せなんじゃないかと思っているんですよね。

 

僕は、起業してからちょうど3年なんですけど、今、毎日が楽しくて楽しくて仕方がないんですよ。人生、最高に楽しいのは今なんです。興味深いのは、僕の娘にも「それが伝染している」ということです。先日、うちの長女が4歳になったんですけど、朝、妻と僕が保育園に送りに行く時に、会社に行く妻に対して言った言葉が「お母さん、仕事楽しんでね〜!」だったんです。

 

その時に「あぁ、この子には仕事って楽しいものだと映っているんだな」と思いました。これは僕の起業の原点の問いが実現できているなと思い、とても嬉しくなりましたね。うちの長女の夢では、よく会社が出てくるそうなんです。夢で会社に行ってきた!と。その夢の中身を聞くと、友達と遊んでいるだけなんですけどね(笑) それってきっと、僕の生き方が背中で伝わっているんだなと思いました。

 

起業してから決して順風満帆じゃなかった・・・特に、僕たちがやっていることって形がなくて、しかも世の中にないものを生み出して、それが事業になっているので結構大変だったんですよね。すごく大変だったんですけど、まだ「X-エックス-」を続けられている – 生かされている – ということに対して、日々、感謝しかないです。きっと、事業になんらかの価値があるということの裏返しだと思うんですよね。そうして、人生が変わったという人が一人ずつ増えていっているので、毎日、本当に楽しいんですよね。

 

柴田

川元さんもうちも、奥さんがサラリーマンで、旦那は経営者ですよね。でも、世の中の人たちの多くの人はサラリーマンペアか、サラリーマン・専業主婦というのがほとんどだと思うんですけど、一概には言えないかもしれませんが、この環境で子供に対して「仕事が楽しい」とはなかなか言えない人が多いと思うんですよね。

 

川元

点でみるとそうだと思うのですが、「線」で見た時に「楽しい」といえる方向に変わっていったら良いですよね。うちの妻は今はサラリーマンなんですけど、僕が起業したいと思い始めてからの5年の間に、妻も相当変わってきたんですよね。これは僕の感覚なんですけど、うちの妻もそのうち起業しそうだなと思っているんです。もっとも、起業が全てはないのですが、一つ言えることは彼女の伸びしろは僕より凄そうです(笑)

 

大事なことって、今の表面上の姿ではなくて、その人の根源的なエネルギーがどっちの方向に向いてるか。実は人間って本来、クリエイティブなんじゃないかと思っています。自分が本当に好きなものを辿っていき根源が認識できると、自分の本来の生き方が取り戻せる。これは僕が「X-エックス-」のビジョンとして掲げていることなんです。

 

うちの家庭でいえば、僕が本来の生き方に近くなってどんどんクリエイティブになっていくと、相互作用で妻もどんどんクリエイティブになってきているんですね。

 

 

未来のことを心配して挑戦しないなんて超ナンセンス

柴田

僕も、人間誰しも、もっと野性味を取り戻してほしいというのをすごく感じています。世の中をもっとサバイバルにしていきたいなと思っているんですよ。言い換えれば、弱肉強食の世界。僕は、それを進化させる一つがAIかなと思っているんです。自分の価値が発揮できない人はロボットに飲み込まれる、とまでは思っていませんけど。

 

そういう環境で、ロボットとかAIに飲み込まれない人たちを作るときに、幼い頃の原体験や、サバイバルにやっていたかどうかという経験値を持つ人は強いんじゃないかなと思っているんです。フィジカル的にもメンタル的にも。そのサバイバルな環境をもっと社会人とか若い子たちに作りたいです。

 

というのも、日本は幸せすぎるのかなと感じることが多く、日本よりも後に成長をしてきている国々が、国家の人数と勢力をあげて、追いつき追い越されていっているのは、日本が島国だからなのかなとも思っているんです。考え方が狭いなと思ったり、受け入れようとしないと思ったり。これって、日本自体が「会社」という組織に近いなと思っているんです。

 

新しい価値を生み出すということを若い世代の一人一人がもっと考えられるようになったら、日本自体は変わると思っています。その価値を生み出せる人間をこのままでは育成できない、というのが、今の僕の中の課題です。

 

川元

柴田さんの感覚って、僕もすごく共感するところなんですよね。実は、僕たちが「X-エックス-」でやっていることって、柴田さんの感覚に近いんです。生き方を語り合うことの本質は実は、未来に向かって、過去を再編集するってことなんですよ。その過程で必ず原体験に触れるのですが、生まれた瞬間に遡っていくというのは逆説的に死に向かうプロセスとも近いなと僕は思っています。自分が本来持っていた色や光というのが、社会のタガとかこうすべきという常識にどんどん埋もれていく。だから、自分が本来持っていた色を見つけに行くためにやっているんですよね。

 

私たちの会社名のMi6は、ミッションインポッシブルの略なんです。Mission=「使命」という言葉は「命を使う」と書きますよね。人生って本当にその通りだなと僕は思っていまして、いつ死ぬかは誰にも分からない。僕たちは砂時計の砂が落ちるように、この1分1秒という時間を、まさに命を使って生きているんです。だから、使命といえる事業をするというのが、経営理念なんです。

 

僕の生き方は「明日死んでも悔いはない生き方をする」ことです。気負っているわけでもなんでもなくて、僕のある原体験からごく自然にそう思っています。だから、僕にとっては「覚悟」とかはなくて、とにかく「今」を大切に生きることが大事なんです。

 

僕の心がこれをやりたい、この事業をやりたいと思っているのに、未来のことを心配して挑戦しないなんて超ナンセンスだと思っています。だって、未来のために生きてるわけじゃないから。今の連続が未来。

Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.
ーマハトマ・ガンジー

一方で、この言葉から学ぶことは多いです。明日死ぬかもしれないといって、なんでもやっていいわけではない。未来を見据えつつ今を生きる。そうやって、常に今が人生で最高に楽しくありたいんです。そしてこの連続の先に輝かしい未来が見えるんですよね。今を楽しんでいないことの方が、未来が不確実だと思います。誰もに不確実だと言われた先の見えない事業を3年続けていたら、お陰様で意外と形になってきました・・・いつもギリギリですが(笑)

 

柴田

なるほど、めっちゃ参考になりました。若い子たちにも、こういう変な大人がいるということを知ってもらいたいですね。

 

 

家に帰った瞬間にHPがゼロになる生き方

川元

最後に、逆に柴田さんに聞いてもいいですか? 柴田さんって、これからどうやって生きていきたいですか?

 

柴田

僕も川元さんと一緒で、今日、楽しければいいと思っています。いつも思っていることは、力尽きるまで起きていようということです。家に帰った瞬間にHP(スタミナ)がゼロになる生き方です。なので、月に5回ぐらいは靴を履いたまま玄関で寝ています。というくらい毎日必死です。365日、それの繰り返しですね(笑)

 

川元さん、本日はありがとうございました。

 

川元

柴田さん、身体は大事にしてくださいね〜(笑)。こちらこそありがとうございました。

 

ーーーー

 

今回の対談の前編では、「生き方を語り合う事業「X-エックス-」」「ヒト・モノ・カネの東京一極集中」「深層の扉を開いている若手は面白い」という話をしていただきました。そして後編では、「未来の子どもたちに向けて」「未来のことを心配して挑戦しないなんて超ナンセンス」「家に帰った瞬間にHPがゼロになる生き方」など、「生き方」という深いテーマについての対談でした。

 

「生き方」という深いテーマでしたが、今回の対談を経て「今日一日を悔いなく生きることの大切さ」について深く考えさせられました。そんな生き方こそが周りの人にも良い影響を及ぼし、自分自身も豊かな人生を送ることができるのだろうと思いました。さて、あなたにとってはどんな話が胸に残りましたでしょうか? この記事を読んだあなたにとっても、これからの時代を生きるヒントが見つかれば幸いです。

 

前編はこちら
生き方を語り合う事業「X-エックス-」Mi6 代表川元氏に聞く、起業とこれからの時代の「生き方」【前編】

 

▶︎株式会社Mi6

Mission 使命

Impossible 一見不可能に思える

6 最小の完全数

一見不可能と思われる使命を最短且つ最高の形(6は最小の完全数)で達成する。

 

X-エックス:http://matching-project-x.appspot.com/

 

記事:PILES GARAGE

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