「将来、地銀の半数以上が赤字に」 厳しい今後の展望 なぜ? 生き残り策は? 

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地方銀行が抱える問題

金融庁が全国106の地方銀行の貸出業務に伴う収益見通しを試算したところ、2025年3月期に赤字に転じる地方銀行(以下、地銀)が半数超にのぼることが分かりました。

 

今、なぜ地銀は一斉に苦境に陥っているのでしょうか? その問に答える前に、まずは地銀の収益構造を解説します。

 

地方銀行の収益源

地銀は、主に「資金利益」「役務取引等利益」「特定取引利益」「その他業務利益」の4つから収益を得ています。

 

「資金利益」とは、銀行が預金等により調達した資金を貸出金や有価証券で運用することによって受け取る貸出金利息や有価証券の利息配当金等のことです。

 

次の「役務取引等利益」は、貸出業務、証券業務、為替業務など銀行が提供するサービスの対価として受け取った手数料などの収益から、他の銀行等に支払った支払手数料等の費用を差し引いたものを言います。

 

そして「特定取引利益」は、銀行が特定取引勘定(トレーディング目的の取引)で行う有価証券等の市場取引やデリバティブ取引等から生じた収益と費用の差額を指します。

 

最後の「その他業務利益」は、銀行本来の業務からの利益のうち、上記の資金利益、役務取引等利益、特定取引利益以外のものを言います。

 

地本銀行を襲った環境変化 厳しい現状に立たされる

これらの収益源は、マイナス金利の拡大、手数料ビジネスに対する世間の厳しい視線によって、減少傾向にあります。

 

マイナス金利は、預金を国債で運用することで発生していた「特定取引利益」を奪い去っただけでなく、法人への貸出金利を低下させることで「資金利益」をも蝕んでいます。また、最近では窓口で販売する保険商品に手数料開示義務が課されるなど、手数料を稼ぐビジネスも儲かりにくくなってきています。

 

そんな外部環境の変化が地銀にとっては、逆風となっているのです。これは何も地銀に限った話ではありませんが、メガバンクに比べて、海外での収益基盤が弱く、預金残高も少ない地銀にとっては厳しい状況であり、黄色信号が点り始めています。

 

生き残りをかけた地方銀行の今後の選択肢 人件費圧縮や事業承継支援に活路

そんな地銀には、どんな処方箋があるのでしょうか?

 

まず地銀は、フィンテックのような最新技術を取り入れ、決済業務や融資審査業務の人件費を圧縮することが挙げられます。

 

また近年は後継者不足に悩む中小企業が増加しているので、地縁に強い地銀の強みを生かして事業承継支援など難易度の高いビジネスに積極的に地銀が乗り出すことも考えられます。

 

第三者割当増資や上場の支援業務のようなビジネスにも同様のことが地銀は言えます。

 

世界に目を向ければ、GDP成長率が高いASEAN諸国に注目です。人口が2億を超えるインドネシア等のASEAN市場に新規参入を考える日本企業の支援も地銀には有望なビジネスです。

 

コストの圧縮と高い手数料の確保。それが出来ない地銀はますます生き残るのが難しい時代になるでしょう。

 

 

 

執筆者:パイルズガレージ編集部

編集者:株式会社mannaka

協賛 :株式会社エスネットワークス
 

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