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税務上法律(形式)と経済的実質(実態)が異なる場合の考え方~税務調査問題!?~

税務上法律(形式)と経済的実質(実態)が異なる場合の考え方~税務調査問題!?~

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今回は、税務上法律(形式)と経済的実質(実態)が異なる場合に、どう考えていくかをご説明します。

 

形式と実態が異なる場合は実態が優先される

例えば、新会社を立ち上げた際に、銀行口座やカ-ドがすぐ作成できない場合があります。これらの場合は、個人の取引を会社の取引として会計処理し、資金のやり取りを個人と会社間で処理せざるを得ないということになります。

 
個人事業を法人化したような場合も、個人口座自体を会社のものとして移行し、各種の書類記入を進めることになります。口座名義は個人でも、実態は会社に代わったということになります。

 
これの最たるものは不動産賃貸をしている場合で、登記は個人のままで建物等の所有利用は会社、ということも少なくないでしょう。登記はまさしく登記という形式が事実を表しているものとして処理されますが、登記をするかしないかは所有者の権利なので、いずれを選択するかによって上述の不一致が生ずる場合があるのです。

 
会社設立中に売買取引や契約が成就した場合も、同様なことが生ずる場合があります。というのは契約書上は個人や別の会社の名前になっていても、取り引きの効果は、新会社が設立登記を済ませたら少なくともその経済的効果は移転するからです。

 
色々な経緯や理由で実務上みられるであろう例をあげてご説明しましたが、税務上、形式と実態が異なる場合は実態が優先されるので、このあたりが税務調査の場合などで問題とされることが多いようです。実態が形式を規定するという訳ですが、これはマルクスが資本論で取り上げた重要なテ-ゼ「下部構造(生産力)が上部構造(所有)」を決定するというもののアナロジーとなっていて面白いものだと感じます。

 

 

編集:PILES GARAGE 編集部

整備士プロフィール

安村 雅己
株式会社mannaka/監査役
安村税理士オフィス/代表
会計税務等関与して35年。中堅企業や医療関係、非営利法人等多様な実務経験あり。
起業を起点として、会社の為、経営の安定成長を目指しています。
夢の共有がすべてだ。税務、会計のみならず法務、財務といった幅広い知見をフル活用。
一橋大学大学院博士前期課程修了の税理士、法学修士として、広範な問題に対応。
研究者、講師や監事、監査役も。戦う税理士としてクライアントの為に全力投球。

 

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