個人事業主から法人化する際の条件3つと留意点

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法人化する際の3つの条件

事業をされている方はご理解いただきやすいかと思いますが、記事や本等で紹介されているように、下記3つの条件をクリアすれば、個人事業を法人化した方が有利だと言えます。

 

3つの条件

①所得が一定程度以上あること
②活動の実態に応じた方法で会社を設立すること
③税法上の各種有利選択を適用できるようにすること
 
これらの条件が成立する形で法人化すれば、経営の安定化・資金の家族単位での蓄積を通じて、事業承継がうまくいく確率はとても高いと言えます。

 

不動産賃貸業の場合の留意点

仮に、不動産賃貸業の場合、法人化するには3つの方式があります。中でも一番効果がある方式は、所得移転の金額が大きくなる賃貸不動産保有型です。
ここで問題となるのは下記のような項目です。
 
個人資産の売却額:売却益に課税され、資金の流出を防ぐため、時価にする必要があります。
移転登記の有無:移転登記は、金融機関からの借入を除けば、してもしなくても当事者の問題だけで済みます。金融機関に関しても普段から付き合いのある銀行であれば、問題とされない場合もあり得ます。
売却額の支払いの有無:未払いのまま会社が資金的に苦しい場合は、そのままにしても原則的には当事者の問題にすぎません。
借地権の取扱い:購入側の会社に借地権課税が生じず、かつ、相続税対策(小規模宅地等の評価減の適用等)となる場合。
役員報酬の多寡:他の同種同規模の法人に比してそれほど多額でなければ問題はないところです。
消費税の処理:大きな資産の移転をしているので、売却側、取得側ともに、考慮すべき点が多いところでもあります。前者は課税事業者かどうか、後者は課税事業者の選択が仕入税額控除をする上で重要な点となります。
 
上述したものについては、経営活動の内容や会社の規模、相続人の有無などとともに、経営展開を経営者の方がどう考えているのかがとても重要になります。つまり、私たち税理士と経営者の方達との信頼を前提とした人間関係の上で話し合いがされないと、経営の発展や節税等のチャンスを逃すことになってしまう恐れが高いと言えます。

 

 

編集:PILES GARAGE 編集部
 
整備士プロフィール

安村 雅己
株式会社mannaka/監査役
安村税理士オフィス/代表
会計税務等関与して35年。中堅企業や医療関係、非営利法人等多様な実務経験あり。
起業を起点として、会社の為、経営の安定成長を目指しています。
夢の共有がすべてだ。税務、会計のみならず法務、財務といった幅広い知見をフル活用。
一橋大学大学院博士前期課程修了の税理士、法学修士として、広範な問題に対応。
研究者、講師や監事、監査役も。戦う税理士としてクライアントの為に全力投球。

 

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麹町の新参者こと中年税理士―中小企業の「ホームドクター」

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