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個人事業の法人化~事業の継続のパートナーとしての金融機関の立場に立って~

個人事業の法人化~事業の継続のパートナーとしての金融機関の立場に立って~

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個人事業の法人化について

個人事業を法人化する場合のメリット、デメリットをあげると次のことがあげられます。
 

メリット

①事業の継続性
②税法上の費用がみとめられやすいこと
③税金が安くなること(特に中小企業の実効税率は25%くらいになり、個人の臨時増税をいれるとより法人化が有利に)
④所得移転と所得分散による相続税負担の軽減等
 

デメリット

①事務管理の手数がかかる
②赤字でも均等割りがかかる
③税理士費用が高くなる
 
上述のようなことが法人化の功罪として言われています。
罪の方は、
①は確かに社会保険・登記などの手数についてはそれは言えます。
②は対した金額ではなく、それを入れて比較すればすむことです。
③税理士の報酬も仕事の質や量と考え方によって大小あります。これも、比較の時に入れて考えればいいことです。
 
とするのならば、功の方を重点的に考えるということになります。
税金の計算自体をすればすぐわかるのですが、事業で1000万円の所得があれば間違いなく、法人化した方がいいでしょう。
最近の法人税の減税等のながれにより、所得500万をきったところで、法人が有利になるのは明らかなところです。
 
この法人化について、融資機関側から眺めてみましょう。金融機関は融資したお金が返済されればそれで問題はないはずです。
一般的に言われているのは、税引き前利益と減価償却費を足した金額で、借入金が返済できればまったく問題ないといって差し支えないでしょう。
法人税法上の減価償却は任意計上ですから、減価償却を税法限度額までしないことによって、資金返済の一部を賄うことができます。
それに加えて個人事業の所得税と法人の場合の法人税と所得税の差も返済資金の一部として使えるのです。出ていく税金が出ていかないのであれば、その節約額を会社に貸し付ければいいのですから。
 
とすると、金融機関側からすれば、個人の法人なりの分岐点はもっと低いと言って過言ではないでしょう。
単に、法人の見積もり損益計算書と収支計算書で融資の判断を下していると、金融機関はそうでなくても貸し先が少ないのに、潜在的・顕在的な顧客を失うことになるように思います。
 
付け加えて言わせてもらえれば、資金の貸借とはいっても人間関係が前提ですから、いろいろな金融機関に行くと、基本的には支店長の人間性や融資の姿勢が融資判断に影響を与えるのは当然として、借りる側も支店長の対応だけで気分よく借りることになる、といった好循環に入るということも過去も多く経験してきました。
いずれにしろ、現在中小企業にはできるだけ融資をしてくださいという政府・行政の指導があり、金融機関の方は低金利の時代ですから、本来事業の将来性と経営者の方と今までの付き合い等も勘案して、企業を存続・成長する手助けを私たち税理士とともにやっていってほしいと切に願っています。
 
 
編集:PILES GARAGE 編集部
 
整備士プロフィール

安村 雅己
株式会社mannaka/監査役
安村税理士オフィス/代表
会計税務等関与して35年。中堅企業や医療関係、非営利法人等多様な実務経験あり。
起業を起点として、会社の為、経営の安定成長を目指しています。
夢の共有がすべてだ。税務、会計のみならず法務、財務といった幅広い知見をフル活用。
一橋大学大学院博士前期課程修了の税理士、法学修士として、広範な問題に対応。
研究者、講師や監事、監査役も。戦う税理士としてクライアントの為に全力投球。
 
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