会社社長の相続~資金確保の観点から土地を売却する場合どこに気をつければよい?~

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納税資金確保の具体例について

相続に関する贈与対策は時間をかけることでうまく良く確率が高まることは、すでに述べてきました。

納税資金がある場合

土地の売却を相続後に無理に行う必要はありません。もちろん、不要資産であれば、売却して相続税の取得費加算などを受けて譲渡所得税を減らすというメリットがあります。

納税資金がない場合

自宅の一部売却や不要資産の売却などにより、対応していくことになります。この場合いくらの値段で売却すればよいかが問題になってきます。
基本的には時価での売却が原則です。この場合の時価についてとある会社できかれましたので、以下にやりとりを記載します。
 
Q.時価についてどのように考え、何をしたら良いでしょうか?
A.近傍土地の取引事例があります。キャッシユフローによる計算、不動産鑑定士による評価、財産評価化基本通達のいずれかによることが必要ですよ。
Q.どれにすればいいのですか?
A.合理的な計算であればいずれでも構いません。
Q.ということは、どうすればいいのですか?
A.いくつかを試算して有利な評価を行えばいいのです。評価に関しては、私たち税理士の専門的業務なのであまり心配する必要はありませんよ。注意する点としては、時価以外で売却した場合なんです。
Q.売却する金額はできるだけ多い方がいいんですが、速く換金もしたいんです。
A.それは分かります。時価の2分の1であれば基本的に問題はないでしよう。ただし、外部の方に業者を通じて売却することが必要になります。
Q.なぜ外部の方に業者を通じてやらないといけないんですか。
A.時価の妥当性が一応保証されるからです。売却する場合は一番高い価額に基づきその2分の一にしておけばいいでしょう。
(保有する場合は逆ですが)。売れない場合は、それを他の低い基準に当てはめて、その2分の1で売却してみる、ということを繰り返すしかないでしょう。もちろん、路線価の2分の1ですぐに売却をかけてみても構いません。
Q.税金上問題とはなりませんか。
A.このようなプロセスをへて売却した場合は低額譲渡の諸問題、寄付とか贈与とか、役員給与といった問題が基本的に生じません。安心してください。
 
このような話し合いの結果、財産評価基本通達の二分の一で売却しましたが、結果譲渡益はでず、資金も手に入りました。が、いち早く相続税対策をとっていれば、納税資金をより多く、相続税や譲渡所得税も少なくできる場合もあるということに注意してください、ということで話は終わりました。
 
 
編集:PILES GARAGE 編集部
 
整備士プロフィール

安村 雅己
株式会社mannaka/監査役
安村税理士オフィス/代表
会計税務等関与して35年。中堅企業や医療関係、非営利法人等多様な実務経験あり。
起業を起点として、会社の為、経営の安定成長を目指しています。
夢の共有がすべてだ。税務、会計のみならず法務、財務といった幅広い知見をフル活用。
一橋大学大学院博士前期課程修了の税理士、法学修士として、広範な問題に対応。
研究者、講師や監事、監査役も。戦う税理士としてクライアントの為に全力投球。
 
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