しっかりと学べる税務調査事例~法人税、消費税への影響に着目して~

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2つの会計処理を比較して税務調査で指摘された場合の影響について

減価償却資産に関して、資産として処理すべき部分を費用処理してしまつた場合
これに関しては、法人税法上費用(損金)とは認められず、資産に加算されることになります。
費用化については減価償却期間に応じてなされることとなりますので、費用計上が先送りされるということを意味します。消費税に関しては、費用処理、資産処理いずれにしても発生年度に仕入れ税額控除の対象となりますので心配いりません。
 
ある業務に対する支出を外注費として処理をしていましたが、税務上給料だと認定された場合
この場合、法人税の金額には影響がありません。
これに対して消費税は外注費だと仕入れ税額控除の対象になるのですが、給料になると課税対象外取引として扱われるので、仕入れ税額控除はできないことになります。つまり、その分払うべき消費税が増えることになるのです。
このようなことにならないように、外注費として認められるような契約を結び、実態も外注にふさわしいものであることが必要になります。
外注費の取扱いについては、以前ブログでふれましたので、そちらを参考にしてください。
 
上述のように会計処理を税務の観点から否認する場合、法人税・消費税の影響には相違があるのですが、要は経済的実態に応じた会計処理が行われ、それを文書で明確化していることが必要になってきますので、その点には注意してください。
 
よく本には課税の公平性を盾に取引の合理性という基準を当てはめて説明する本がありますが、この基準は取引の恣意性という主観性の観点からの判断なので不当に適用されることもないわけではないのですが、租税法律主義という憲法上の制約から、たとえば武富士事件のように、意図的租税回避行為という意図は明らかでも、課税庁はその意図だけで結論を導くことはできないという最高裁判決もあるということを知っておいてください。
 
 
編集:PILES GARAGE 編集部
 
整備士プロフィール

安村 雅己
株式会社mannaka/監査役
安村税理士オフィス/代表
会計税務等関与して35年。中堅企業や医療関係、非営利法人等多様な実務経験あり。
起業を起点として、会社の為、経営の安定成長を目指しています。
夢の共有がすべてだ。税務、会計のみならず法務、財務といった幅広い知見をフル活用。
一橋大学大学院博士前期課程修了の税理士、法学修士として、広範な問題に対応。
研究者、講師や監事、監査役も。戦う税理士としてクライアントの為に全力投球。
 
安村整備士のブログはこちら
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