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個人事業を法人化した場合の法人税上の留意点について

個人事業を法人化した場合の法人税上の留意点について

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個人事業者が法人に変更した場合(いわゆる法人なり)の3つの点について簡単に説明

個人事業者の場合に帰属していた資産・負債の評価はどうするのか

引き継ぐ価額は、時価が原則です。ただし、例外的に引継ぎ額が時価よりも高い場合は、法人税法上時価で引き継がれます。
担税力がないこと等に着目して当該処理がなされます。逆に引き継ぎ額が時価よりも低い場合には簿価により引き継がれます。
負債に関しては、評価ということが原則として行われないため、簿価で引き継がれます。
 

法人の設立費用をいかに税務上処理するか

設立費用の帰属に関しては、会社法上いくつかの説があります。定款にその負担の記載があれば会社に帰属することになります。
この場合は以外でも、条文解釈により法人に帰属するという考え方に立つと、設立費用は法人に帰属することになります。
法人に設立費用が帰属する場合、法人税法上は随時償却できることになりますので、会社法上の規定にしたがっていなくても、会社の経理処理をそのまま認めることになります。
この点に関しては、本によっては、償却期間を5年として随時償却という説明もありますが、そう考える必要はないと思われます。
 

役員報酬の決定について

報酬は所定の決議を経れば不相当に高額でなければ、比較的自由に決められました(今も不相当に高額な場合の損金不算入の規定はあります)。
現在は、一度決めると合理的な理由がないと増減するのが税務上認められない仕組みになっています。
特に会社の業績が途中でよくなった場合、報酬を増加させてもその増加分は損金(会計上の言葉では経費です)に参入されないのです。
というのも、税金を計算するうえで、課税所得(会計上の言葉では利益にほぼ相当します)が減少し、結果として税金が減るので、税務当局は嫌がるのです。
 
これら以外にも個人から会社に移行する場合の留意点は税務だけではなく、法務や金融機関対策といった点でも、問題になります。
 
 
編集:PILES GARAGE 編集部
 
 
整備士プロフィール

安村 雅己
株式会社mannaka/監査役
安村税理士オフィス/代表
会計税務等関与して35年。中堅企業や医療関係、非営利法人等多様な実務経験あり。
起業を起点として、会社の為、経営の安定成長を目指しています。
夢の共有がすべてだ。税務、会計のみならず法務、財務といった幅広い知見をフル活用。
一橋大学大学院博士前期課程修了の税理士、法学修士として、広範な問題に対応。
研究者、講師や監事、監査役も。戦う税理士としてクライアントの為に全力投球。
 
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