上場したのに上場廃止? 近年増えるMBOとは? メリットや目的とは?

上場したのに上場廃止? 近年増えるMBOとは? メリットや目的とは?

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上場企業が上場廃止

近年、上場企業が株式を非公開化、上場を廃止する事例が増えています。

 

株式の非公開化は一般的に経営陣によることが多く、経営陣による株式の非公開化、または経営陣による買収のことをマネジメント・バイアウト(Management Buy Out 以下、MBO)と言い、2017年1月23日の日経新聞においてもMBOについて報道されていました。

 

非上場企業は、信用力向上や資金調達を容易にすることなどの様々なメリットを享受すべく上場を目指します。これが成長企業にとっての、ある種の中間目標的な位置付けになっているとも言えます。しかし、上場をした後に株式を非公開化、上場を自ら廃止する道を選ぶ企業が増えているのです。このようなことも踏まえ、今回は、MBOとは何なのかなぜMBOをする上場企業が増えているのかを解説していきます。

 

MBOとは?

MBOとは経営戦略の1形態で経営陣による買収を意味します。

 

なお、従業員による買収EBO(Employee Buy Out)、経営陣と従業員が共同で買収することをMEBO(Management and Employee Buy Out)と言います。MBOは、経営陣が金融機関やファンドなどに協力してもらうスキームの下、株式を買い取る仕組みです。

 

上場のメリットとは?

上述した通り、MBOは意図的に上場企業を改め非上場企業に戻ることを意味します。とはいえ、多くの企業は上場を経営の中間目標に位置づけて目指すものであり、上場のメリットを追求します。ここでは、そもそも上場のメリットとは一体何なのか立ち返ります。

 

上場企業は証券取引所に上場し、多数の株主を抱え、株主の意見を反映した経営を行います。企業が上場するにあたって獲得できるメリットは以下の二つです。

 

上場するには様々な基準(上場審査基準)が存在し、その厳しい上場審査基準を満たした企業のみが上場を果たせるため、上場することによりその企業の信用力が増します

 

また、多数の零細な投資家から小口に資金を調達できることから、会社を大きくしていくためには上場が不可欠であるとも言えます。

 

MBO件数は増加している

以下の図は、MBOの案件数の推移を表したものです。

 

(出所:デロイトトーマツグループ

 

2000年代に入ると、MBOの案件数が上昇していることが図から分かります。

 

MBOのメリットとは?

上記で示したように上場には様々なメリットが存在しますが、なぜMBOを選択する上場企業が存在するのでしょうか。

 

上場を果たすことで、企業は多数の株主を抱えることになります。その株主の中には、企業の経営を理解し、将来の成長を見守りながら長期的な利益を考えている投資家もいますが、企業の将来の成長に関わらず、短期的に儲けることを考えている投資家もいます。そのような株主は、短期的な要求をしてくるため、経営陣(特に創業者)は長期的な視点で経営が出来なくなる場合があります

 

また、会社への影響が大きい意思決定をする際、経営陣は株主総会にて決議を行わなければいけないなど、機動的な経営が行えなくなります

 

上場を維持することによって、このようなデメリットが生じてしまうのです。

 

一度上場を果たした企業は、上記の上場のデメリットを排除した経営を行うため、MBOという選択をするのです。

 

CFOはMBOの動向を掴み対応を

MBOは、経営陣が長期的な経営を行ったり、経営を機動的に行うことを目的とした株式の買収、非公開化であることを解説しました。MBOが増加する背景としては、昨今話題になっている株主と経営陣との対話も原因になっていると考えられます。また、長期的な視点で投資をしている株主がいる反面、短期的利益を重視する株主やアクティビストファンドも存在します。

 

そのような背景の中、MBOの現状、実務を把握していることもCFOに求められる力です。株式の買取価格やMBOのスキームの策定などはCFOの腕の見せ所です。

 

執筆者:パイルズガレージ編集部 牧野成譲

編集者:株式会社mannaka

協賛 :株式会社エスネットワークス


財務・会計系コンサルティング会社。
ベンチャー企業やローカル企業にCFOコンサルティングを行っています。
「経営者の輩出」を企業理念とし会計や財務の実務支援能力だけでなく、 CFOとして求められる知識や経営センスをより短期間で身に付け、育成することを目指しています。
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