現代社会にみる「欲しがられる人材」とはーエスネットワークス 下村氏 × mannaka 柴田 対談【前編】

現代社会にみる「欲しがられる人材」とはーエスネットワークス 下村氏 × mannaka 柴田 対談【前編】

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「欲しがられる人材になりたい人が集まるプラットフォーム」である、『PILES GARAGE』。
 
企業を”個”の力で支える、「杭(PILES)」のような人材を育てる「場所(GARAGE)」として、「欲しがられる人材」とはどのような人材であるのか、様々な人のお話を聞くことで改めて考えてみようと対談企画を立ち上げました。
 
今回は、「”経営者の支援”及び”経営者の輩出”を通じて、日本国経済に貢献する」を企業理念とし、「CFO(最高財務責任者)」の育成を行う株式会社エスネットワークス 下村 雄一郎氏にご参加いただきました。
 
多くの人材採用、育成に携わってきた下村氏が考える、現代の若者たち、欲しがられる人材とは。『PILES GARAGE』を運営する、株式会社mannaka 代表取締役社長 柴田雄平と共に、お話いただきました。

 

以下
下村:株式会社エスネットワークス 下村雄一郎 氏
柴田:株式会社mannaka 柴田雄平

 

2極化する現代の若者

柴田
下村さんとの出会いは、4人くらいでご飯を食べたことが最初ですね。そこで人材育成の話をしました。お会いしてから1年程経ちますね。

 

下村
柴田さんは、何か面白い人だなあと思って、もうちょっとお話したいと思い、エスネットワークスに来ていただきましたね。僕は、柴田さんのスピード感に感動しました。だからこんな若くして、事業が成り立ってるんだろうなっていうのは、感じます。ちょっと変わってる人だとは思いますけどね(笑)

 

柴田
ありがとうございます(笑)下村さん、エスネットワークスをはじめ、毎年新入社員や中途社員が増えている中でいろんな人を見てこられたと思うのですが、今の若者に対しての印象など教えてください。

 

下村
2極化している気がしますね。2極化の中でも2対8くらいに感じます。8割が安定志向。リスクをとって挑戦するというよりは、いつも安全運転な若者。残りの2割がリスク恐れず何とか自分で人生切り開いていきたいと思っている若者。これが僕の直感的な印象ですね。
 

 
柴田
今就職活動をしている若者を見て、昔と今の違いなど、感じることはありますか?

 

下村
僕らの時がどうだったか正直わからないですが、今の若者は“何か”あるということに慣れていますよね。例えば、「研修制度ってありますよね」「当然育成方針ってありますよね」と。安定志向の若者は企業に期待しているのも事実です。加点ではなくて減点主義。そんな気がしますね。

 

柴田
なるほど。エスネットワークスの新入社員はどのような人たちですか?

 

下村
エスネットワークスの新入社員は、8対2の、2の方を採用しているつもりです。この若者達にどう出会うかが僕らにとっては大切です。サバイブしてきた人たちかどうか、どのようにサバイブしてきたか、こういったマインドや経験を持っている人を探し求めてますね。

 

柴田
その2割の人たちに共通してることはどんなことですか?例えば、今までやってきた活動や部活とか、サークルとか。

 

下村
難しいですねえ。別に今まで何をやってきたかは、僕の中では重要ではないのです。部活で主将やってました、ゼミの何かやってましたというのは、僕は面接に来る人たちに聞いたことがないです。必ず聞いてるのは「挫折したことありますか」ということ。挫折したことがありますと言う人が大半なんですけども、じゃあそれをどうやって乗り越えて、今どういう心持ちですか、というのを聞いていますね。何をやってきたかよりも、失敗をして乗り越えたか乗り越えていないかがすごく大事なんです。乗り越えられてない人でも、乗り越えられていないということをちゃんと認識できていればOKです。

 

大切なことは、素直なこと。伸びる人材は1年でわかる

柴田
最近、大体月に1,000人くらいの人に会うんです。その中で、この人は伸びるな、みたいのはわかるようになってきました。ギラギラしていて、勢いも違う。
この間、とある環境系の会社さんの役員さんと会う機会があって、若い子たちの礼儀が全然なってないということを聞きました。隣にいる先輩に「お名前何ていうんですか」みたいなことを、研修期間終わってるのに聞いちゃったりとか。若者の一般常識のリテラシーの低さみたいなものを、僕自身よく感じるなと思っています。そういう学ぶ場や研修が、エスネットワークスでは制度としてありますか?
 

 
下村
最低限のビジネスマナーというのはありますけど、あとは会食だとか飲み会の場で、先輩に教えられていくっていうのが一般的ですよね。でも、それは僕の中では、そんなに大問題じゃないですね。むしろ、素直であれば全然よくって。「あっ、これ違うんですね、ごめんなさい、すぐ直します」と。次はもうしないというのであれば、全然ありだと思います。ただし、「何々?何言われてんですか、僕は」みたいのは一番嫌ですね。

 

柴田
新入社員から3年くらい経つと、キャリアパスとか、新しい道を開いていくメンバーと、安定したレールに乗るみたいな人たちに分かれてくると思うんです。エスネットワークスでは、そういうの見えたりしますか?

 

下村
早ければ1年でわかりますね。エスネットワークスでは、入社してきた人たちにいろんな環境をセットすることを目的に、必ず1年ごとに3年間異動するんです。そのローテーションをかける時にある程度わかりますね。

 

会社を支える30代

柴田
エスネットワークスの年齢分布は、どのようになっているのですか?

 

下村
20歳代が4割。30歳代が4割。40歳代以上が2割とか・・・ほとんどが、20代、30代の社員です。

 

柴田
会社全体で見ると、結構若いんですね。活躍されているボリュームゾーンは、30代の社員たちですね。そのエスネットワークスの30代の方達を見て、どういう印象をお持ちですか?

 

下村
エスネットワークスの30代は、会社を支えてる人たちだと思っています。この人たちがいなくなったら終わりって。

 

柴田
その30代の人たちの中で、中途と新卒社員の割合は半々くらいですか?

 

下村
いや、30代では新卒はまだあまりいないですね。新卒では今11年目の社員がいます。新卒採用を始めた最初の頃はまだ育成プランなどはっきりしていなかったので、今新卒から残っている社員は少ないんです。彼らは頑張ってきた人たちなので優秀です。第一期生が33歳で、今マネージャーをやっています。この人を伸ばさないことにはらちがあかない。結婚もしていて、新卒社員のロールモデルですね。

 

柴田
キャリアを育成していく若い子たちの、目標にもなりやすい筆頭の社員ですね。お手本のような人がいていいですね。
すごく聞いてみたかったんですけど、もし僕がエスネットワークスに面接に来たらどうなりますか?
 

 
下村
あまりにも主観が入っていて、どうしょうもないですけど、僕だったら通ってると思います。でも、違う人が採用担当だったら通ってないかも。柴田さんは旋風を巻き起こすタイプなので、それを面白いと思う人と、会社の文化を大切にしたいと思う人との両方が当社にはいます。だから、面白いと思った人は通っていくと思います。
ただやっぱりね、柴田さんは社長が向いてますよ。普通の会社じゃ成り立たないと思う。絶対大企業向いてないから。これ褒め言葉ですよ。

 

柴田
そうですよね、ありがたく受け取ります。確かになあ…よく言われます、というか言われてきました。

 

立ち止まらず、走り続けることが会社として大切

柴田
新しい仕事がどんどん入ってきたり、作られていく今の世の中で、エスネットワークス自体が、「こういう風にやっていきたい」「社内的なイノベーションを起こそう」というようなチームや案、アイデアなど、定期的に社内で出しあったりしているんですか?

 

下村
そういう意味でいうと、エスネットワークスは常に新しい新規事業を何かしらやっています。今走ってるだけでも5、6個あります。必ずその事業が社内の活性化になると思ってやっています。
必ずしもうまくいかないこともあるだろうし、うまくいくこともあると思うんですけど、やっぱり会社として一番ダメなのは停滞することだと思っているんですね。常に走ってなきゃいけない。なので、良いも悪いも踏まえて、新規事業を毎年いくつかやっています。
 

 
柴田
やる事業は、アイデアを出したもん勝ちという感じですか?それは若い社員にもチャンスがありますね。

 

下村
アイデアを出したもん勝ちですね。「やりたい」と言えば、チャンスはいくらでもあります。今年2月にタイ法人を設立する際、やりたいと言った入社4年目の社員(25歳)が、タイにひとりで行きましたよ。

 

柴田
タイにひとりで行ったんですか?すごいですね。

 

下村
すごいと思います、本当に。タイにある8人くらいの会計事務所をM&Aしたんです。そこのディレクターとして行ってます。でも、タイ語は喋れないし、英語も大して喋らない。でも、その社員の生命力がすごいから、3ヶ月でその会計事務所の社員と仲良くなって、ちゃんとボスだと認識されているわけですよ。私も先日タイで会いましたが、本当にすごいですよ。

 

柴田
経営者タイプって感じですね。

 

下村
そうです。経営やってみないか?みたいな感じで「タイに会社作るけどやりたいか」と聞いたら、「やりたい」と言ったので、現地に行かせました。

 

会社や役職ではなく、人として信用されるかどうか

柴田
下村さん個人についてになるんですけど、自分の若い時と今の若者との違いは感じますか?それこそ、今の若者には何が長けていて、自分が若かった頃は何が長けていなくてなど感じたりすることはありますか?

 

下村
今の若者に長けているのは、うまく生きること。「無難に器用に生きる」ということに長けていますね。だから現実的なのです。僕は「何が欲しい?」って必ず新卒の面接をやっている時に聞くんですよ。今じゃなくてもいいから、将来でもいいから何欲しいって。大体「特にありません」と言うんですよね。強いて言えば何欲しいって聞くと、プリウスと言われました。
 
欲しいもののレベルが現実なんですよね。僕は今でもそうなんですけど、欲しいもの何って言ったら、必ずフェラーリって言ってきたんです。今の若者は、欲しいものがフェラーリなんて絶対思ってもいないわけですよ。「何言っちゃってんの」くらいの感じなんです。それはね時代の背景だとも思っていまして、今の若者たちはずっと不景気しか感じていないと思うんです。国も保守的になっていたし、親もそうなっていましたからね。
 
僕が学生の時は、2年留年して大学に6年も行っちゃいました。大学院ではないですよ。まあ相当寄り道したんですよ。でも、今はまだ役職柄まあまあ真っ当に生きようとしてるんですよ。だから、今の若者にはもっと挑戦して欲しいと思います。僕は、失敗なんてくそくらえと思っていましたから。
 

 
柴田
わかるなあ。僕も結構そっちな方です。失敗なんてくそくらえなんで。大学すら行ってないんで。
でも、下村さんは大学6年行ってもやることやっていれば、上に上がれるという良い目標になりますね。

 

下村
僕、役職にこだわりがないんで、あんまり。今からでも、ヒラでもかまわないという気持ちです。僕は営業所の時、ずっと言っていたんですけど、白紙名刺に名前と電話番号とメールがあればいいと。会社名とかいらないとずっと思っていましたし、それで営業できるようになれってみんなに言っていました。役職じゃないんですよね、僕の中でプライオリティが高いのは。要は人として信用されるかどうかだと思っています。だから、役職が高いですねと言われても全くピンとこないんですよ。会社が大きくなって役職が高い、これすごいではなく、人として信用されてますねって言われたら嬉しいんです。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
株式会社エスネットワークスの人材企画の最終責任者であった下村氏。社内活性にも繋がる新規事業の立ち上げの意義や、「何をやってきたかよりも、挫折しどう乗り越えたかが大切」と語る言葉から、社員のやりたいという気持ちを活かす、エスネットワークスの伸びやかな社風を感じました。
【後編】では、これからの若者が目指すべきところ、就職活動を行う学生へ向けてなどお話いただきました。ぜひお楽しみに。

 

▶︎株式会社エスネットワークス

財務・会計系コンサルティング会社。
ベンチャー企業やローカル企業にCFOコンサルティングを行っています。
「経営者の輩出」を企業理念とし会計や財務の実務支援能力だけでなく、 CFOとして求められる知識や経営センスをより短期間で身に付け、育成することを目指しています。
エスネットワークスは、「経営者の視点でニーズを掴み、経営者の視点で課題を解決し続ける、最強パートナー」を実現すべく、成長し続けています。
HP:https://esnet.co.jp/

 

記事:PILES GARAGE

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