ヘルスケアだけではなかった オムロンの経営戦略、工場自動化の波に乗り売上高一兆円へ

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はじめに

オムロン株式会社(以下、オムロン)は「立石電機製作所」という名前で1933年に創業し、家庭用電子血圧計やレントゲン写真撮影用のタイマーなどを開発していました。その後1990年に事業のグローバル化に伴い社名を「オムロン」に変更して事業分野も拡大していきました。

 

オムロンといえば普段私たちの生活で目にするのは体温計や血圧計などのヘルスケアに関連する製品が多いと思います。

 

しかし、例えば2015年度を見てみると当該ヘルスケア事業の売上高は連結全体の売上高の約13%に過ぎないという事実があり、圧倒的な売上高構成比を占めるのが制御機器事業で、実に全体の約40%が当該事業の売上高になっています。

制御機器事業とは聞きなれない名前ですが、オムロンのコア事業であり、市場規模もとても大きい事業です。

 

今回、それがどんなものなのかという説明も含めてオムロンを解説していこうと思います。

 

オムロンの事業

オムロンの多様な事業

オムロンには制御機器、FA(Factory Automation)システム事業やヘルスケア事業、電子部品事業、車載伝送部品事業、社会システム事業、健康医療機器・サービス事業、環境関連機器・ソリューション事業、無停電電源装置・組込システム事業など、とても多くの事業があります。

 

オムロンの2つの中核事業、制御機器事業とヘルスケア事業

その中でも制御機器事業とヘルスケア事業の2つの事業について「全社の成長を牽引する事業」と位置づけ、積極的に投資活動を進めています。

 

制御機器事業とは、工場の自動化(FA化)に必要な自動制御装置と呼ばれる機器などの製造販売を行う事業部です。

 

オムロンの経営戦略

また、M&Aにも力を入れており北米のロボットメーカーを2015年に買収したものを含め、直近3年間で3社を買収して業績規模を拡大しています。

 

財務指標としては売上高1兆円という業績目標を定めていて、それを2020年までに達成しようとする長期計画も2011年から進んでいます。

 

オムロンの財務状況

オムロンの業績

Table 1 オムロンの業績

※投下資本=純資産+有利子負債

出典[http://www.omron.co.jp/ir/zaimu/gyosekisuii.html]

 

オムロンの業績を見てみると、2017年3月期までの直近3年間の売上高は、約8000億円を維持しており目標の1兆円には到達していませんが高い水準であるといえます。

 

またオムロンは、直近3年間のROEが10%を超えていて、売上高の高さだけでなくその効率性についても高い水準であるといえます。

 

オムロンの期待できる成長

やはり医療分野なだけあって業績や財務指標は申し分なく、また持続的成長を続けているので長期目標である売上高1兆円の達成も期待ができます。

 

オムロンのCFO

オムロンには、最高財務責任者(CFO)兼グローバル戦略本部長の日戸興史氏という方がいらっしゃいます。

 

日戸氏は工場のFA化を推進しており、2017年4月27日に産業用カメラ大手のセンテックを買収することを正式に発表いたしました。

FA化により、作業員の高齢化や人手不足による品質の低下を食い止めることをアピールし、国内外での制御機器の需要を拡大させ、制御機器事業の持続的成長をさせる狙いがあるそうです。

 

オムロンのまとめ

オムロンは、これから市場規模が広がってくるAIや、自動制御装置でいち早くシェアを獲得しようと様々な施策を講じていて、M&Aも積極的に行い迅速に規模を拡大しています。

 

また、こちらも市場規模が拡大してきているECモールへの出店など時代の流れを的確に捉えた戦略を取ることもできています。

 

さらに、株主目線の効率的経営も出来ているため、これからも持続的成長が期待されます。

 

 

 

執筆者:パイルズガレージ編集部 斎藤涼平

編集者:株式会社mannaka

協賛 :株式会社エスネットワークス
 

財務・会計系コンサルティング会社。

ベンチャー企業やローカル企業にCFOコンサルティングを行っています。

「経営者の輩出」を企業理念とし会計や財務の実務支援能力だけでなく、 CFOとして求められる知識や経営センスをより短期間で身に付け、育成することを目指しています。

エスネットワークスは、「経営者の視点でニーズを掴み、経営者の視点で課題を解決し続ける、最強パートナー」を実現すべく、成長し続けています。
 
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