社会に突き刺さる杭特集vol.1 【経営者対談:新しい時代のリーダーシップ 前編】

社会に突き刺さる杭特集vol.1 【経営者対談:新しい時代のリーダーシップ 前編】

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「社会に突き刺さる杭」となる未来の人材を考える対談企画、第一回目のテーマは「新しい時代のリーダーシップ」。「若者がウズウズ働ける世の中をつくる」をミッションに、第二新卒・既卒・フリーター向けの就職サポート事業に取り組む株式会社UZUZ今村邦之さん、「みんなのまんなかにインターフェイスの役割を」をテーマに、マーケティング、メディア運営事業に取り組む株式会社mannaka柴田 雄平の経営者対談です。
 
リーダーとして大切にしていること、これからの時代で活躍する人材をどのように育てるのか、個人と会社はどのような関係性であるべきなのか。お話を伺います。

 

以下
今村:株式会社UZUZ 代表取締役社長 今村 邦之
柴田:株式会社mannaka代表取締役 柴田 雄平
モデレーター:株式会社ドットライフ代表取締役 新條隼人

 
 

ーお二人が取り組んでいる事業について教えてください

 

今村
既卒・第二新卒に特化した人材紹介の事業をしています。1対1のキャリアカウンセリングに約20時間かけているのが特徴ですね。また、教育・研修事業として、未経験分野への就活をサポートする無料の就活スクール「ウズウズカレッジ」の運営、企業側の採用の課題解決をサポートするコンサルティング事業も行っています。

 

柴田
僕はonakasuita株式会社という会社で、大手外食、食品企業でのプロモーション・マーケティング、ブランディング戦略、セミナーの開催などを中心に行っています。2015年からは株式会社mannakaを立ち上げて、企業と消費者の共創マーケティングに特化したプロモーション・経営・ブランド戦略を行っています。また、日常と食のライフスタイルをテーマにした情報サイト「ケノコト」や、女性のコンプレックスについての記事を発信する「anone」などのメディア運営も行っています。

 

業務にコミットさえしてくれれば、湘南の海の家で仕事をしてもいい

 

ーそれぞれ、組織はどんな特徴がありますか?

 

今村
うちの社員は面談を担当する全員が既卒・第二新卒です。一度は就職で何かしらの「失敗」を経験しているメンバーだからこそ、就職に悩む人の心に寄り添えると思っているんです。また人材業界の中では、従業員の働き方をかなり意識している方だと思いますね。出勤が月に1、2回の社員やリモートワーカーの社員もいます。

 

柴田
うちも社員の働き方は結構自由ですね。完全にオフィスレスなので、全員在宅ワークにしています。あと、給与とは別に、経費として一人当たり5〜10万円を予算として付けていて、社員はそれを好きに使っていいんです。

 

今村
経費をそんなに使えるってすごいですね。

 

柴田
ですよね。1ヶ月だと、だいたい22日稼動なので、1日マックス4000円くらいは使えることになります。うちは業務にコミットさえしてくれれば、カフェに行ってもいいし、湘南に行って海の家の近くで1日働いてもいいし、何にも問題ないんです。

 

今村
使い方もかなり自由なんですね。

 

柴田
うちでは社員が常に自分の感性に触れる環境を作って、その人がしたい働き方をできるようにしています。

 

ーリモートワークを取り入れた背景は?

 

今村
うちは以前、採用の時にいいなと思った人がいたんですけど、その人から「出社したくないです」って言われて。「え!みんなと一緒にいないの?」って会社がざわついたんですよ(笑)その人はエンジニアだったので、結局出社しなくても仕事はできて、これもありなんだなって。

 

柴田
それ分かります。うちのエンジニアも、基本的にオフィス行きたくない、通勤したくないって前提のやつが応募してきますね(笑)でも人材の会社でリモートって珍しいですよね。

 

今村
実はリモートワークを取り入れた一番のきっかけがあって。キャリアカウンセリングを担当していた女性が、お父さんが亡くなって、実家に戻るために辞めますって言ってきたんです。仕方がないけど、これなんとかならないかなぁと思って。

 

柴田
カウンセリングの仕事でリモートって可能なんですか?

 

今村
同じポジションではやっぱり難しかったんで、オウンドメディア運営の部門で、記事の編集や制作を行うコンテンツディレクターとして1年半程度育てたんです。今彼女は実家から、「UZUZ編集部」というライター集団のマネジメントをしてくれています。朝はライブチャットで朝礼に参加してますよ。

 

個人のビジョンを持ってないやつは会社にいらない

 

ー個人と会社の関係とは?

 

柴田
日本の多くの会社は、会社のビジョンに個人がコミットしていると思います。でも僕が海外で目の当たりにしたのは、個人の「こうなりたい」というビジョンがあって、会社を選ぶっていう姿。それを日本でも実現させたいと思っていました。

 

今村
柴田さんは、どんな社員と働きたいと思うんですか?

 

柴田
僕は、個人のビジョンを持ってないやつは会社にいらないと言ってますね。うちでは保育園をやりたいとか、フラダンスの教室をやりたいとか、社員がそれぞれやりたいことを持っています。そいつらのやりたいことを、会社の新規事業として会社で担うようにしているんです。

 

今村
mannakaさんは、ビジョンを持って自立的に働ける方が集まるという意味で、自己実現欲求が高い社員さんが多いイメージですね。

 

柴田
そうですね。会社の新規事業を社員が自ら立ち上げることで、それを社員の自己実現の機会にしたいと思っています。社員はそれぞれ何年後の事業実現に向けて、今何をやらないといけないのか考えて、並行してスキルを身につけていきます。だから昇給制度もなくて、報酬として事業の利益から決められた分が社員に還元される形です。組織構成もフラットに、すべての社員の意見が僕に直接届くようになってます。

 

今村
mannakaさんのメンバーは入ってくる段階で経験があってすごく優秀なので、自己実現欲求も高いと思うんですよね。でもうちに入る既卒・第二新卒の人たちって、そこまで自己実現欲求高くないんです。だから特に最初はまず社会人としてのマインドとかしっかり持たせて、スキルを身につけて、最終的にやりたいことに挑戦してもらうというプロセスを作っていますね。

 

若者に向き合う社員自体が楽しく働いていないとダメ

 

ー社員のためのに何か工夫していることは?

 

今村
先月からプレミアムフライデーを設けて、夕方から飲みに行きましたよ(笑)うちは社員で投票を行って月間MBP(モストぶっ飛んでるパーソン)を表彰するんです。1位になると、UZUZポイントっていう社内で使えるポイントが支給されます。

 

柴田
ポイントって何に使えるんですか?

 

今村
社員同士の食事の会計で使ったり、新しいシステムを導入したい時の社内稟議の切り札として使えるんです。「費用は『ウズポ』で払うんで、トライアルさせてください!」って。少し戸惑ってしまうような状況で、壁を突破するための仕組みですね。

 

柴田
UZUZポイントめっちゃ面白いですね!

 

今村
この前はセグウェイを買いたいって言い出した社員がいて。費用項目どうするんだとか議論ありましたけど、とりあえずいいよって。

 

柴田
買ったんですか?

 

今村
セグウェイで求職者さんの履歴書とか経歴書とか持ってきたら面白いんじゃないかと思って。あと卓球台も買わされました。うちは会社のミッションとして、若者がウズウズ働くためのサービスを展開しているので、若者に向き合う社員自体が楽しく働いてないとダメだと思ってるんです。

 

柴田
なるほど、そのためのアイデアなんですね。

 

会社のビジョンを一番体現している人でありたい

 

ーご自身はどんなリーダーですか?

 

今村
会社の中で僕が一番得意なのは人懐っこさですね。当たり前だけど、この人についていきたいって思わせるのが一番得意です。昔から老若男女に好かれて、友達がたくさんいましたね。パーティーや飲み会の運営とか、気合い入れていろんなことやってきました。今はそれが強みとして生かされてると思います。

 

柴田
それ大事ですよね。

 

今村
逆に事業・営業戦略とか、ブランディングとか、不得意ですね。よく分かんないです。(笑)

 

柴田
僕も、任せられることは任せちゃって、自分で全部をやる必要はないと思いますね。

 

今村
そうなんです。中のことは副社長とか専務がかっちりやってくれるので任せてますね。僕は会社全体が楽しく働けるように声をかけたり、外から案件や情報を持ってくるとか、会社の未来を創るために動いています。

 

ーリーダーとして大切にしていることは?

 

今村
まず第一に、自分自身が楽しく仕事をしているかってことですね。会社のトップの言葉って社員にすごく影響するので、言葉選びは慎重にしないといけないんです。だからって口数が減ったら不安にさせますし。もっとワクワクできることを思いっきり考えて、会社のビジョンを一番体現している人でありたいと思っています。

 

柴田
僕らが社会に出た10年くらい前は、高度経済成長期を経験した人たちが上にいたんですよね。上が右向けと言ったら、下は速攻で右を向く。本当は左が正解かもしれないのに、問答無用で右が正解だと思っているんですよね。

 

今村
今もそういう会社が多いと思いますね。

 

柴田
僕は、正解を導くために会社はジャッジメントの幅をどれだけ持てるかが重要だと思うんです。だから、上司が右だといっても180度方向を変えられる社員になってほしいんです。僕は自分が常に正解だと思わないことを心がけてます。全部僕が引っ張っていくんじゃなくて、時にはお前がやれとケツを叩く。社員が常に模索することを考えさせてあげられるリーダーでいたいですね。

 

ー社員の判断力はどうやって育てる?

 

柴田
様々な状況で一番良い選択肢を持てるように、選択肢の数を増やしていくことが大事だと思っています。例えば、うちでは1つ企画を通すために、6個の企画を出すように言っています。

 

今村
6個もですか?

 

柴田
そうです。クライアントにとって何が最適な選択肢なのか。そういうのって初めての相手だと最初は分からないので、できるだけたくさんの選択肢を提示するんです。そうしているとだんだん最適な選択肢が分かって、絞られてくる。長く付き合ううちに最適な判断ができるようになっていくんです。

 

ーーーーーーーーーーーーーー
独自の風土や働き方を通じて、社員の想いに寄り添った環境づくりを行うお二人。
後編ではこれからの時代のリーダーシップについてお話を伺っていきます。

 

次回
会社の未来とこれからのリーダーシップとは?

 

Produced by another life.

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