株価つり上げとは?

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はじめに

2017年4月12日の日本経済新聞の記事で、関連企業の株価をつり上げたとして、金融商品取引法に基づき、投資会社の実質的な代表に課徴金を課したという記事が出ていました。

 

ここでは金融商品取引法に触れながら“株価つり上げ”についてご紹介いたします。

 

株価つり上げとは

株価のつり上げとは、読んで字の如く、意図的に株価をつり上げる行為です。では、どのように株価をつり上げるのでしょうか。

 

まず株価が長く低迷している銘柄を見つけ、その株式を低価格でいくつか取得します。そして、その後一気にその株式を買い漁ります。すると株価の上昇が生じ、その上昇に目をつけた一般投資家が、その株を投資のチャンスと誤算して買いに動きます。

 

その結果、低価格で購入していた株を売りに出し、差額で利益を出せることになります。
もちろん、それ相応の資金が無いとできない行為であるといえます。

 

しかし、潤沢な資金を用いて、意図的に株価をつり上げ、利益を得ようとする行為は、公正な商取引の慣習から逸脱しており、禁止されています。

 

では、実際にどのように禁止されているのかを見ていきましょう。

 

株価つり上げの金融商品取引法違反危険性

金融商品取引法第159条では、他人に誤解を生じさせる目的で、有価証券等の相場を変動させるなどの行為を禁じ、違反した場合は、同法第197条第5項により、10年以下の懲役及び1000万円以下の罰金を課す、と明記されています。これらにより、相場操縦取引は明確に禁じられています。

 

相場操縦取引とは、一般的に、市場において相場を意識的、人為的に変動させ、その相場をあたかも自然の需給によって形成されたものであるかのように装い、他人を誤認させ、その相場の変動を利用して自己の利益を図ろうとするものと解されています。

(日本取引所グループhttp://www.jpx.co.jp/regulation/preventing/manipulation/

 

つまり、「株価のつり上げ」行為が、相場操縦行為にあたると判断されると違法とみなされる危険があるでしょう。

 

株価つり上げのまとめ

株式市場では投機家や証券会社、大口ファンドなどの様々な思惑が交錯しています。中には、株式操縦のような取引も見かけるかもしれません。しかし株価を意図的に上げようとする行為は金融商品取引法に触れる恐れがあることを、これを機会にぜひ覚えておいてください。

 

CFOを志す人にとっては基本となる知識であり、企業法務のお金関係は覚えておいて損はないと言えます。

 

 

執筆者:パイルズガレージ編集部

編集者:株式会社mannaka

協賛 :株式会社エスネットワークス
 

財務・会計系コンサルティング会社。
ベンチャー企業やローカル企業にCFOコンサルティングを行っています。
「経営者の輩出」を企業理念とし会計や財務の実務支援能力だけでなく、 CFOとして求められる知識や経営センスをより短期間で身に付け、育成することを目指しています。
エスネットワークスは、「経営者の視点でニーズを掴み、経営者の視点で課題を解決し続ける、最強パートナー」を実現すべく、成長し続けています。
 

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