キヤノン、宇宙ロケット参入へ 経営・財務戦略で新たな「成長軌道」に乗る

キヤノン、宇宙ロケット参入へ 経営・財務戦略で新たな「成長軌道」に乗る

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キヤノン、異分野の宇宙事業に挑戦へ

2016年12月2日の日経新聞朝刊1面で、キヤノン株式会社(以下、キヤノン)が宇宙ロケット事業に参入することが報じられました。

 

キヤノンは精密機器で蓄積したノウハウを生かし、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が手掛けるミニロケットの機体制御システムを供給するようです。

 

キヤノンはデジタルカメラでよく知られています。しかし、そんなキヤノンがなぜ全くの異分野である宇宙事業に挑戦するのでしょうか。今回はキヤノンの経営戦略を紹介します。

 

キヤノンの事業内容

キヤノンの主な3つの事業

キヤノンには主に以下の3つの事業があります。

 

オフィス事業

複写機やレーザープリンターなど

 

イメージングシステム事業

デジタルカメラなど

 

産業機器事業、その他事業

PCやスマートフォン向けのメモリを製造する半導体製造装置など

 

キヤノンの各自事業売上高構成比

また、キヤノンの2015年の売上高、各事業の内訳は下のChart 1のようになっています。

 

Chart 1  キヤノンの売上高各事業内訳

 

キヤノンの株価推移

参考までに、キヤノンの直近1年間の株価を下記に掲載します。

 

Chart 2 キヤノンの株価推移(単位:円)

 

キヤノンの財務戦略 「原価戦略」で新たな成長源を獲得

キヤノン、リーマンショックで売上低迷からV字回復

キヤノンの直近10年間の売上高推移は下のChart 2のようになっています。

 

キヤノンは2009年のリーマンショックで売上を大きく落とした後、2010年にV字回復し、その後成長を目指して業容の拡大を目指していました。

 

Chart 3 キヤノンの売上高推移

 

キヤノン、過去5年間の不況を耐え抜く財務体質を獲得

しかしながら、この5年間世界経済の厳しい期間が続き、キヤノンは世界経済不況を耐え抜くため、財務体質を強化することに大きく舵を切りました。

 

キヤノン、事業転換の二つの布石

そして、キヤノンは将来の飛躍を目指して、事業転換のための二つの布石を打ってきました。

 

一つは「現行事業の横展開等による成長領域へのシフト」で、二つ目は「生産の自動化等によるコストダウン」です。

 

キヤノンは現行の主力事業の成長が鈍化する現状を打開するために、生産の自動化を進めてコストダウンを図り収益を改善することを目指しています。実際に、昨年は原価率49%を実現したそうです。

 

これらで得た資金をもとに、2016年以降新たな戦略に挑戦していくようです。

 

キヤノンの経営戦略 「新たな成長分野に挑戦へ」

2016年以降5年間のキヤノンの基本方針は「戦略的大転換を果たし、新たなる成長に挑戦する」だそうです。

 

具体的には、二つの主要な経営戦略をキヤノンは掲げています。

 

  1. 原価率45%を実現する新生産システムの確立
  2. 新規事業の強化拡大と将来事業の創出

 

キヤノンは、コストダウンにより現行事業の収益をさらに改善し、将来有望な成長分野に経営資源を重点的に配分して新規事業の早期拡大を目指しているようです。

 

今回のキヤノンの宇宙ロケット事業への参入も、2番目の経営戦略である新規事業強化の一環と考えられます。

 

キヤノン、2020年に新しく生まれ変わるか

キヤノンの2016年経営方針説明会で、CEOの御手洗氏は「2020年には、今の姿とは全く違う、新しいキヤノンへと生まれ変わる」と言っています。

 

2020年には今とは全く異なるイメージのキヤノンへと変化していているのか、期待を込めて注目したいと思います。

 

 

執筆者:パイルズガレージ編集部

編集者:株式会社mannaka

協賛 :株式会社エスネットワークス
 

財務・会計系コンサルティング会社。
ベンチャー企業やローカル企業にCFOコンサルティングを行っています。
「経営者の輩出」を企業理念とし会計や財務の実務支援能力だけでなく、 CFOとして求められる知識や経営センスをより短期間で身に付け、育成することを目指しています。
エスネットワークスは、「経営者の視点でニーズを掴み、経営者の視点で課題を解決し続ける、最強パートナー」を実現すべく、成長し続けています。
 
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