「恐れと勇気の研究家」エール株式会社 北村氏に聞く、強みの活かし方【後編】

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「欲しがられる人材になりたい人が集まるプラットフォーム」である『PILES GARAGE』。企業を”個”の力で支える、「杭(PILES)」のような人材を育てる「場所(GARAGE)」として、若手社会人に考えを深めるきっかけを届けたいと、生き方を語り合う事業「X-エックス-」とコラボレーションをすることで立ち上がったこの対談企画。第一線で活躍するベテラン社会人の『強みのスキル』について、仕事や人生観に触れつつお話を聞いていきます。

 

今回は、エール株式会社 事業開発リーダーの北村 勇気氏にお話を伺いました。エール株式会社は、「働く1人1人が『幸せに働ける社会』を創る」をミッションに、組織外の専属サポーターと定期的に1on1をすることで、社員の社内では話せない本音を引き出し、働きがいと成果を創っていくサービスを展開しています。

 

今回インタビューをさせていただいた北村氏は、創業メンバーとして同社に参画。会社外でも、オーケストラや華道・茶道などの日本文化のイベント運営など様々な活動をされながら、大学院生として研究もされていると伺いました。そんな幅広い活動をしている26歳の北村氏は何を軸に、どこを目指して活動しているのか? 北村氏の過去と未来について、「X-エックス-」を運営する株式会社Mi6 代表取締役社長の川元氏とPILES GARGAE編集長の柴田が深く話を伺って参りました。特に20代の方、必見のインタビューの後編もお楽しみください。

 

以下

北村:エール株式会社 事業開発リーダー 北村 勇気

川元:株式会社Mi6 代表取締役社長 川元 浩嗣

柴田:株式会社mannaka 代表取締役 柴田 雄平

 

親密性の伝播力を上げていきたい

柴田

「親密性」のスキルを今後、どのように活かしていきたいと思っていますか?

 

北村

「親密性」の伝播力を上げていきたいと思っています。自分一人だと、会える人も時間も限られるので、より多くの人に親密性の影響力を伝播させるにはどうすればいいかということが課題です。実際に、僕が1対1でコミュニケーションを取り続けている人が、仲間を巻き込み、インターン生やサポーターを連れてきてくれたりしているので、親密性の伝播は可能だという仮説はあるんです。

 

 

恐れと勇気の研究

柴田

勇気(北村氏)は今後の自分の人生をどのように生きていこうと思っていますか?

 

北村

「恐れ」と「勇気」を解明するために、「信頼」と「アート」を探求し続けたいなと思っています。僕自身、やりたいことは恐れを受け入れ勇気を持って1人1人が一歩前に歩み続けられる社会の構築です。恐れを受け入れるために「信頼」が必要であり、勇気を持って歩み続けるために「アート」が必要だと思っています。「信頼」部分の実践と研究をしているのがYeLLと大学院ですし、「アート」部分の実践と研究をしているのがAile管弦楽団とNippon Collectionなんです。

 

この研究活動をこれからもどう継続していくのか、まだ未知数なところもあります。ただ、取り組んでいることに死に物狂いでコミットし続けることできっとできる研究もレベルが上がっていくのかなと思っています。表出して行なっていることは単に手段でしかないので、『恐れを受け入れ勇気を持って1人1人が一歩前に歩み続けられる社会の構築』を目指した「信頼」と「アート」を探求し続けるために、それが一番叶うことを常にし続けるのかなと、今はそう考えています。その2つを探求することで、「恐れ」や「勇気」の輪郭がはっきりするはずです。

 

川元

ベンチャーから研究者に行く人なんてあまりいないと思うんですけど、新しい形の起業かもしれないですね。

 

北村

そうですね。でも、自分的にはそれが性に合っている感じがしています。今、僕は26歳で、「30歳の時に何をしているかな?」ってことをよく考えるんですけど、何をしていたとしても目的に適って楽しく生きていることができるのならば、それでいいなと思っています。

 

 

人生はプロトタイプ

柴田

これから、もっと環境やテクノロジー、時代は変わっていくと思いますが、勇気が考える、これからの若い世代が若いうちに経験しておいた方がいいことって何だと思いますか?

 

北村

悩んで行動できない、進めないということはよくあると思うんですけど、まず行動してみてダメならまた次のものを作る強さは必要だなと思っています。僕は、人生はプロトタイプだと思っているんです。何かをやってみて良かったら進めばいいし、違ったら直せばいいし、方向転換してもいい。そう思うともっと楽になると思うんですよね。

 

それからもう1つ、最近思っていることは「好きという気持ちを表層的に捉えない」ということです。例えば「映画が好きだから映画の業界に就職する」みたいな。それは悪いことではないんですけど、深く掘り下げると「映画が好き」のその先に「こういうシーンが好き」とか「背景やストーリー」が好きとか、いろんな「好きのかたち」があると思っていて、表層的に入ってしまうとせっかく好きだったものが嫌いになってしまったり、潰れてしまうこともあると思うので、好きという気持ちを表層的に捉えないことはすごく大事かなと思います。

 

 

「志仁勇」という判断軸

柴田

最後に。勇気に、人生の判断軸みたいなものはありますか?

 

北村

あります。こちらが僕の判断基準ですね。

 

 

北村

これは自分の造語なので、一般的な用語ではありませんが「志仁勇」という言葉で、これが僕自身の人生の判断基準です。これは僕が22歳の時、神楽坂のシェアハウスで暮らしていた仲間の一人が書道家だったので、書いてもらいました。この「志仁勇」は、自分が何か行動や思考で迷った時に、判断する軸として使っています。

 

まず1つ目が「志」。対象となる行動なり思考なりがあった時に、それが誰かの「志」に紐づいているか否か、 そうでないのなら辞めようという軸です。『世に棲む日々』という吉田松陰の一生を記した、私の大好きな本があるのですが、その中で彼は『至誠』という言葉を大切にしているんですね。「きわめて誠実なこと」という意味ですが、この『至』を『志』に変えてみたらどうだろうか?と考えたことがあって、「誠実な志」ですね。そのニュアンスを含んだのがこの「志」に込められています。

 

2つ目は「仁」です。仁義という言葉で使われる言葉ではありますが、「仁」という言葉だけ取り出してみると、思いやりとか、親切心という意味になります。対象となる行動や思考の中に、人に対しての貢献する気持ちがあるかどうか、持てるかどうか、そういったことを考える軸です。してもらったからやってあげる、というようなgive&takeなやりとりが本質的な相互関係ではないと思っていて、見返りを求めず人に対して貢献し続けるのが、人としての本質的な関係性だと思っています。だって、誰かが嬉しそうにしたら嬉しいじゃないですか。

 

最後の3つ目の「勇」は自分の名前にもありますけれど、対象となるやろうとしていることに対して、どんな時も「勇気」という感情が持てるかという判断軸です。南アフリカの元大統領であるネルソン・マンデラさんは、勇気をこう定義しています。『勇気とは、恐れを知らないということではない。抱いた恐れを克服していく意志を持つ。それが勇気だ』以前南アフリカに行った時に、現地の石碑に書かれているこの言葉を見てからずっとこの言葉が自分に染み渡っているのですが、この感情を持てるかどうかってすごく大切だと思ったんですよね。

 

この3つが全ての行動や思考に備わっていることが自分の中で一番大事なんです。この判断軸に沿って行動すれば、失敗しても「仕方ない。もう一度頑張ろう」と思えますが、もしこの判断軸に沿わずに行動し、失敗したらきっと後悔するんですよね。だから、いつも忘れないように、自室に必ず飾っているし、PCやスマホの画面もこれにしているんです。

 

柴田

素晴らしいですね。インタビューは以上です。ありがとうございました。

 

川元

北村さん、ありがとうございました。

 

北村

こちらこそ、ありがとうございました。

 

ーーーー

今回は、エール株式会社 事業開発リーダーの北村 勇気氏にお話を伺いました。前編では、事業開発リーダーとして活躍されながら、オーケストラや茶道・華道などの日本文化に関するイベントの運営など、幅広く活動されている北村氏が武器にしている「親密性」という強みについてのお話。その強みを認識されたきっかけと過去について赤裸々に語って頂きました。

 

そして後編ではさらに、人生をかけてやっていきたい「恐れと勇気の研究」について、「志仁勇」など、大変興味深い話を伺うことができました。自身の強みを知り、そしてはっきりと認識し、過去の体験と紐付け、未来へと繋げられる一貫性があると人は強くなると感じました。私自身も自分の強みと過去を結びつけ、未来へと繋げていこうと思います。

 

さて、あなたにとってはどんな話が胸に残りましたでしょうか? この記事を読んだあなたにとっても、これからの時代を生きるヒントが見つかれば幸いです。

 
前編はこちら
「恐れと勇気の研究家」エール株式会社 北村 勇気氏 対談【前編】

 

▶︎ エール株式会社
クラウド型1on1サービス YeLL

組織外の専属サポーターと定期的に1on1。
社員の社内では話せない本音を引き出し、働きがいと成果を創ります。
HP:http://www.yell4u.jp/

 

記事:PILES GARAGE

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