コーポレートガバナンス・コードの意味とは? 基本原則一覧・導入目的とは?

コーポレートガバナンス・コードの意味とは? 基本原則一覧・導入目的とは?

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コーポレートガバナンス・コードを解説

2016年12月10日(土)の日本経済新聞朝刊で、「第三者とは何か」という記事の冒頭にコーポレートガバナンス・コードが登場しました。本日はこのコーポレートガバナンス・コードとは何かを解説していきます。CFOはもちろんのこと、経営幹部にとっては密接に関係する事柄であり、適切な理解と対応が必要です。

 

コーポレートガバナンス・コードの5つの基本原則一覧

金融庁と東京証券取引所がまとめたコーポレートガバナンス・コード原案で上場企業が守るべき行動規範が網羅されており、大きく分けて以下の5つの基本原則で構成されます。

 

  1. 株主の権利・平等性の確保
  2. 株主以外のステークホルダーとの適切な協働
  3. 適切な情報開示と透明性の確保
  4. 取締役会等の責務
  5. 株主との対話

 

金融庁と東京証券取引所により、原案には政策保有株に関する方針の開示や、会社の持続的成長・中長期的企業価値向上に寄与する独立社外取締役を2名以上選任することなどが、新たな上場制度に盛り込まれました。グローバルに事業展開する大企業には、自主的に取締役会を構成する3分の1以上を社外取締役とするよう促しています。

 

コーポレートガバナンス・コードの各国の対応 日本は遅れ

現在、コーポレートガバナンス・コードは70カ国にのぼる国で策定されているようです。英国、ドイツ、フランスなど、主要国のほとんどでコーポレートガバナンス・コードは策定済みです。米国では仕組みは異なっていても、コーポレートガバナンスの改善を図るという同様の枠組みを持っています。米国では上場規程がコーポレートガバナンス・コードと同様の役割を果たしているのです。したがって、主要国の中でも日本のコーポレートガバナンス・コードの対応が遅れているのが現状です。

 

コーポレートガバナンス・コードの情報開示

コーポレートガバナンス・コードの策定をきっかけに、東京証券取引所は上場制度を一部見直しました。これまでのコーポレートガバナンス報告書に本コードの実施に関する情報開示を義務付けました。しかし、これは法的拘束力がありません。ただ、コンプライ・オア・エクスプレインの精神の下、原則を実施するか、情報開示をしない場合はその理由を説明するように求めています。

 

コーポレートガバナンス・コードの導入目的

日本企業の株主資本利益率(以下、ROE)は海外企業に比べると低いのが現状で、コーポレートガバナンス・コードを導入することによって日本企業のROE向上を促進することが目的です。例えば実際に、日本企業のROEが約8%であるのに対し、米国のROEでは約17%と大きく差が開いています。これは日本企業の経営者がリスクを恐れ、M&Aや新規設備投資など攻めの経営を躊躇したり、収益を株主への配当や従業員の賃上げに回さず、内部留保をため込んだりしていることが理由です。政府はこうした企業の慎重姿勢を打開し、国際競争力を高めることを狙っています。

 

コーポレートガバナンス・コードに期待されること

コーポレートガバナンス・コードを規定することによって、社外の意見を反映しやすくなります。また、経営者マインドの変革や、企業との利害関係の薄い社外取締役のほうが、客観的に経営者の企業価値向上に向けた努力を評価しやすく、結果的に経営幹部が自由度の高い経営に踏み込めると期待されています。

 

コーポレートガバナンス・コードの問題点を解決が重要

一方でコーポレートガバナンス・コードには様々な問題点も報告されています。専門知識や高度な倫理観が求められるため、コーポレートガバナンス・コードに対する各役員の理解度に格差が生じ、各原則を自社の都合のよい形で解釈するといったことなどがあるようです。コーポレートガバナンス・コードのこれらの問題を解決していくとともに、企業の繁栄とアカウンタビリティを重要視していくことが必要です。

 

執筆者:パイルズガレージ編集部

編集者:株式会社mannaka

協賛 :株式会社エスネットワークス
 

財務・会計系コンサルティング会社。
ベンチャー企業やローカル企業にCFOコンサルティングを行っています。
「経営者の輩出」を企業理念とし会計や財務の実務支援能力だけでなく、 CFOとして求められる知識や経営センスをより短期間で身に付け、育成することを目指しています。
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