消費税対策 〜富裕層課税を活用する方法〜

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今回は、富裕層課税を活用した消費税対策についてお話しします。

 

一般的に、税務上国外財産5000万円超の納税者は、所定の財産について調書提出が制度化されています。
しかし、報道によると、2014年分は8184人に過ぎないとして、実際の提出が少なすぎると指摘されています。

 

このことは、2015年から所得税増税、相続税増税の流れに加えて、マイナンバーの導入もあいまって、調書の提出が少なくなったということが考えられます。

 

2015年になって7月から富裕層課税として、日本に居住した期間が5年以上の場合には、株式等の含み益について、出国に当たって20%の税金を課するという制度が始まりました。今までは、香港、シンガポ-ルに移住して、株式課税に伴う税逃れ的な出国が多くみられたことから、それを防止しようとするものです。

 

富裕層は様々なスキ-ムを用いて、脱税あるいは行き過ぎた節税に走るような傾向があるとされています。
たとえば、それは日本だけではなく、名だたるアマゾンやスターバックスといった企業の法人税が数十万円といった具体例もよくとりあげられており、国際的にこのような大企業の税金に関する合理性のないものを防止しようとする流れは、課税の公平、税の持つ資産・所得の再配分機能からして、適切な流れでしょう。

 

なお、富裕層課税とマイナンバーの結びつきは是認できますが、別問題もあります。
中小企業の社会保険の問題や情報漏れといったフィルターをかけることによる現実的な問題です。
だとすれば、富裕層からの税を通常の人たちに還元することがあってはじめて、マイナンバ-制度の正当化が図られる、ということの一因になるに違いないでしょう。

 

すなわち、富裕層増税による財源のアップと社会保険税アップによる財源のアップを、所得再配分に使用してもらいたいのです。
消費税率アップも予定されている今、消費税の逆進性を少しでも緩和することにもつながるので、今まさにその必要性があると言えましょう。

 

 

編集:PILES GARAGE 編集部
 
整備士プロフィール

安村 雅己
株式会社mannaka/監査役
安村税理士オフィス/代表
会計税務等関与して35年。中堅企業や医療関係、非営利法人等多様な実務経験あり。
起業を起点として、会社の為、経営の安定成長を目指しています。
夢の共有がすべてだ。税務、会計のみならず法務、財務といった幅広い知見をフル活用。
一橋大学大学院博士前期課程修了の税理士、法学修士として、広範な問題に対応。
研究者、講師や監事、監査役も。戦う税理士としてクライアントの為に全力投球。

 

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麹町の新参者こと中年税理士―中小企業の「ホームドクター」

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